2019年2月ごろから物件検索サイトSUUMOのCMで流れている
「スーモ!スーモ!スーモ!からの物件!物件!物件!」
という曲がやたら耳について離れない。
うん、わかる。かくいう僕も耳にこびりついて離れない。「スーモ!からの物件!」てなんやねん。
このちょっとした「からの!」とかをサラッと入れちゃえるセンスがヤバTの魅力だと思うんですよね。
今回はそんなCMソングを歌っているバンド、ヤバイTシャツ屋さんについて紹介します。
CMでなんとなく気になったという方にもオススメの曲を教えますので、是非ともヤバTの顧客(ヤバイTシャツ屋さんのファンのこと)になっていただきたいと思います。
ヤバイTシャツ屋さんってどんなバンド?
ヤバイTシャツ屋さんは、
Vo&Gt : こやまたくや
Vo&Ba : しばたありぼぼ
Dr&Cho : もりもりもと
からなる男女ツインボーカルのスリーピースバンド。
結成は大阪芸術大学の軽音サークルがキッカケ。「サークルバンドに光を」という曲があるのですが、その曲から彼らのサークルバンド時代を垣間見ることもできます。
バンド名はこやまの大学の先輩が発した「今度、ヤバイTシャツ屋さん行きまぁーす」という言葉が語源。こやまがこれをバンド名にしてバンドを組みたい、と思ったそうですが、ヤバTがバンド結成時から語感の良さを重視しているのがわかりますね。
ジャンルとしては2000年代前半に流行ったようなメロコアパンクになるんでしょうけど、彼ら自身は特にジャンルにこだわっていないよう。ライブなどでは結構激しめのモッシュやダイブなんかもあるので、そこらへんは往年のメロコアパンクバンドを思い出させますけど。
メロコアパンクの代名詞のようなパワーコードやドラムの四つ打ちなどが曲作りの中心にありますが、彼らの魅力はそういった部分ではなく、こやまたくや作詞の関西弁を駆使したセンスたっぷりのユーモラスな歌詞やしばたありぼぼのハイトーンアニメボイス(初音ミクが人間になった感じ)あたりだと思います。ライブで聴くとしばたありぼぼの声がより人間っぽくなって「アレ?」と思ったりもします。
最初は僕もね、ちょっと敬遠してたんですよ。「ああまた勢いだけバンド名一発勝負の出オチバンドがでてきたな」と思って。関西出身なので結構昔から名前だけは知ってて、2015年にeo music try 2015(関西で行われているインディーズバンドのグランプリ)とかで優勝してたし。ただ、ずっとちゃんとは聴いたこともなかったんです。
でも聴いてみるとね、なんか知らん間にハマってましたね。聴けば聴くほど緻密に計算されてるのがわかるし「上手いなぁ」と。上手いというかあざとい。ヤバTはあざとい女子のアレです。あざとすぎて逆に尊敬しちゃうくらいのあざとさの女子。
合コンなんかでほどよくハシャいでくれて、下ネタも受け入れる。あまり個性はないけどちょっと清楚系でありながら若干のチラリズムを取り入れた服装で、多すぎないボディタッチも忘れない。そういう女子。最高やん。
あざとい女子に素直にやられるもよし、そんな徹底したあざとさに尊敬の念を感じるもよし、そんなはバンドだと僕は思っています。
そんなヤバイTシャツ屋さんの曲の中でも、僕が特にヘビーローテーションしているオススメの5曲を選りすぐりで紹介します。
ちなみに、ヤバイTシャツ屋さんの曲はほとんどApple Musicで聴くことができます!Apple Music、僕も3年くらい使ってますけどマジでオススメです。Apple Musicばり便利。
ヤバイTシャツ屋さんのオススメ曲5選
ハッピーウェディング前ソング
アルバム”Galaxy of the Tank-top”の7曲目に収録。スーモのCMで特徴的な「スーモ!スーモ!スーモ!からの物件!物件!物件!」の元ネタとも言える曲。
サビ入り前に「キッス!キッス!キッス!からの入籍!入籍!入籍!」という歌詞があって、関西弁でいうところの「ちょけてる」(悪い感じでふざけてる)感じがたまらんですね。
こやまたくやが友人カップルに対して向けて作った曲で、実際に結婚式の余興で友人(前述のモデルのカップルではない別の友人)に対して披露したこともあるとのこと。「2年以内に別れると思うけど」というオチを付けた歌詞にも関わらず。
ちなみに、モデルとなった友人は結局歌詞の通り破局したそうです。そして社会人になり遊びを覚えた挙句、後述する“癒着☆NIGHT”のモデルにもなっています。
あつまれパーティーピーポー
いやこんな具体的なパリピの話、絶対経験あるやろ。と思ってしまう1曲。アルバム”We love Tank-top”の3曲目に収録のヤバTのド定番曲で、ほとんどのライブで披露されています。
LMFAO ft. Lil Jonの”Shots”というクラブでよくかかっている曲が元ネタ。特徴的な「しゃっ!しゃっ!しゃ!しゃっ!しゃっ!everybody!」という部分を丸パクリしながら、「しゃっ!」の部分を原曲の「Shots!」から「Shirts!」に変更するという徹底ぶり。(いや結局「しゃっ!」なんですけど)
歌詞のテーマはクラブでウェイウェイするパリピを揶揄する(もしくは本気で憧れているのか?)ものになっています。ちなみに、この曲のコード進行はめちゃめちゃウレセンを狙いにいっているそうです。
サビ終わりの「パリピ レッド ブルで」の部分の歌詞の区切り方とかもうセンスしか感じない!
癒着☆NIGHT
“スペインのひみつ – EP”のリード曲(1曲目)。もともとヤバT(というか作詞作曲のこやまたくや)の言葉選びのセンスはズバ抜けているな、と思っていたけど、“癒着☆NIGHT”で本格的に突き抜けた感じがします。
言葉そのもののユーモア以外にも、言葉の語感というか音の気持ち良さみたいなものを非常に重視して作ったんだな、というのがわかって。「癒着むちゃくちゃ」とか「やさしさやりよし」とか、赤ちゃん言葉のような響きの良さがある言葉をふんだんに使っていて、聴いててとても心地いい。
あなたと癒着むちゃくちゃにしたいねん。声に出して言いたい日本語。
君はクプアス
アルバム”Tank-top Festival in JAPAN”の4曲目に収録。ああこういうアイデアの曲って昔はなかったよな、と思わされた曲です。
ネタバレ気味になるのであまり説明はしたくないんですが、タイトルで「は?」となって、その謎ともやもやが曲が進むごとに、さらに曲を聴いた後にリスナーがググることによって解けていく、という面白い作りの曲。
歌詞の中にも「ググってみた」と出てくるし、実際にリスナーもこの曲を聴いた後に絶対ググることになるんですが、そこで二度驚く、みたいな。体験型ソングとも言うんでしょうか?なんやねん体験型ソングて。
こういうアイデアの曲ってなかったな、凄いなぁ、と思いました。(小学生の感想)
無線LANばり便利
彼らの曲の中には「そうそう!」みたいな内容の歌詞がめっちゃ出てきます。
“あつまれパーティピーポー”で出てくる女はレッドブルでウォッカ割って吐いてパリピに持ち帰られるし、”肩 have a good day”では肩幅が広い人のほうが発言に説得力が増すよね、と語りかけてくる。
その「そうそう!」ソングの王道がこの「無線LANばり便利」。もうタイトルからして「そうそう!」
「無線LAN有線LANよりばり便利」てそらそうやろ!みたいな。「よう分からんカフェとかコンビニのWi-Fi拾ってしまってパニクる」とか言われてみたら「あーそうそうそれ!」となるんですけど、よくこの歌詞出てきたな、と感心。さっきから感心しきり。
ちなみに、”あつまれパーティーピーポー”のMusic Video撮影に金を(無駄に)かけ過ぎたために、このMusic Videoは超絶低予算で作成されたそうです。
ヤバTはメロコアバンドなのにずっと聴いても飽きない
5曲紹介しましたけど、本当言えばもっと紹介したい曲あるんですよね。小学生の時の同級生の女の子が自分の上履き食べてた思い出を歌った”sweet memories”とか雑に動物を紹介するだけの”ざつにどうぶつしょうかい”とかめちゃめちゃ大阪ローカルな(大阪人でもわからない人がいるくらい南大阪ローカルな)”喜志駅周辺なんもない”とか。
なんでいまさらメロコア?という常識をひっくり返してくれる、そして、メロコア全盛期にはできなかったような新しいバンドスタイルを提供してくれるバンド、それがヤバイTシャツ屋さん。
そんな彼らも”サークルバンドに光を”で歌われているように、見向きもされなかった時代がある、ということから、なんかわからんけど勇気をもらったりもするんですよね。
自分らのスタイルを貫いてそれを尖らせて武器にしたらめっちゃ強くなるよ、みたいな。そういったストーリー性やメッセージ性もバンドからは感じたりして、ああそういうのがロックバンドっぽくていいよなぁ、なんてね。
あれ、あざとい女子にまんまとハマってる?
でも、直感で動いてみたらええやん!
ヤバイTシャツ屋さんをApple MusicやAmazon Music Unlimitedで聴こう
今回はヤバイTシャツ屋さんのおススメ楽曲を5曲紹介しましたけど、そんなヤバイTシャツ屋さんも、Apple MusicやAmazon Music Unlimitedでほとんどの楽曲が公開されており、月額サブスクリプションで聴き放題にもできます。(一部楽曲はプライムミュージックでも聴き放題のようです)
プライムミュージックは月額500円のAmazon Prime会員になれば利用可能で、スマホにダウンロードすればオフラインでも音楽を聴くことができます。Amazon Prime 会員特典はそれ以外にもAppleでのオンラインショッピングでの優待やPrime ビデオ(動画)、Prime リーディング(漫画、雑誌や書籍)などかなり充実しており、入らなければ損、というくらい素晴らしいサービスです。
ただ、Amazon Primeはその安さとカバー範囲の広さ(ショッピング、動画、音楽、書籍など)から、音楽だけに限って言えば楽曲数も約200万曲と限られています。メインはショッピング向けのサービスなんでね。とはいえ、安すぎ!素晴らしすぎ!のサービスには変わりないんですけど。
そこでおススメしたいのがApple Music(月額980円、約6,000万曲以上)やAmazon Music Unlimited(月額780円、約6,500万曲以上)などの音楽に特化した月額制の聴き放題サービスで、Prime Musicに比べると公開楽曲数が桁違いです。
僕はといえばAmazon Prime会員とApple Musicを両方とも加入しています。Apple MusicのほうがAmazon Music Unlimitedよりも月額200円高いのですが、iPhoneを利用していると、やっぱりApple Musicの利便性は半端なくいいんですよね。
楽曲の充実などからも、iPhoneを利用されている方はApple Musicへの加入を強くお勧めしますね。その他のAndroidなどを利用されている方はAmazon Music Unlimitedでいいと思います。
いずれにせよ、どのサービスも無料トライアル(無料体験)ができますので、まだ加入されていない方はこの機会にぜひとも試してみることをおススメします!僕は、Amazon PrimeとApple Musicは加入して公開したことは一度もないです。
まずは無料体験でその素晴らしさを実感してみて!